複式簿記の仕組み
この商品を100万円で売りました。その代金として現金を受け取りました。資産が増加・収益が増加 これを仕訳で示すと、
この一連の取引が終了した結果の貸借対照表と損益計算書 を見てみましょう。
貸借対照表を作る場合、資産・負債を集計してその差額が利益 損益計算書を作る場合は、費用と収益を集計してその差額を算出して利益として表示し、貸借対照表の利益と一致すれば計算が正しいし、間違っていれば、どこかに必ず計算間違いがあります。これが複式簿記上、一番大事なことでT字型の左側(借方)・右側(貸方)の合計が一致すると言うことです。これを「貸借平均の原則」と言います。全ての仕訳を左右平均させます。会社の財務諸表を作る際は、全てこれを応用しています。なお、貸借対照表では利益は「資本」の一部として表示し損益計算書では当期利益として表示されます。 資産貸借対照表は締め切った時点の財政状態を表し、損益計算書はその期間の経営業績を表します。ここで余談ですが目で見えるものは、貸借対照表の資産(現金)だけなので経理に疎い方は全て投資(ここでは商品の仕入れ・設備投資を指します)に回す傾向にありますが借入金はいずれは返済しなければなりません。 景気判断・返済計画を熟慮のうえ、投資判断をしなければなりません。景気が悪ければ利益の範囲以内に投資を抑え、景気が良ければここは強気にでて利益以上の投資をするのも良いでしょう。 このように経営の羅針盤となる試算表がなければ経営がうまくできないはずなのですが、軽視しておられる方が今でも大勢おられます。それは「財務諸表の見方が分からない」という理由とともに、経営に役に立つような試算表が本当にできるのかという「疑心暗鬼」があるがあると思います。 確かに今までと同じ試算表ではあまり役に立ちません。役に立つものを作るにはそれなりに工夫と努力が必要です。