月次推移比較表 |
下記の表は、ある会社の月次推移表(損益計算書)ですが、この場合には、売り上げの一番多い2月が損失を出しています。 その理由は、売り上げを伸ばすために、無理な薄利多売や、広告宣伝費、交際費、借り入れ利息の出費があったからですが、いくら売り上げを伸ばしても、損失を出していては、いただけません。 逆に、3月は売り上げが一番少ないですが、売上総利益(粗利)や当期利益が一番多くて、臨時賞与も出しています。 「季節的変動」や「粗利の変動」による経営環境の変化を的確に把握して、そのままで行くのか、季節的変動を無くし、粗利を安定させるため業態変更するのかを検討することになります。 また節税は、決算の時にだけ考えていては手遅れです。 毎月の試算表を検討して会社の体質改善も同時に考えながら、毎月タイムリーな節税策をとらなければ無駄な出費をする事になります。 会社を良くするための前向きな出費は、将来にわたって効果を発揮しますが、決算間近に慌てて取った節税策は、後々、後悔する事になるでしょう。 そこで絶対必要なのが毎月の試算表を比較すること、すなわち月次推移表(月次比較損益計算書)の作成が重要となります。 なお上記の損益計算書の科目は節税策が取れると思われる費用科目(役員報酬は除く)を、列にとっています。 |
1月 | 2月 | 3月 | |
売上高 | 10000 | 13000 | 9000 |
売上原価 | 8000 | 12000 | 6000 |
粗利益 | 2000 | 1000 | 3000 |
販売管理費 | |||
役員報酬 | 300 | 300 | 300 |
給料手当 | 800 | 800 | 800 |
賞与手当 | 0 | 0 | 200 |
法定福利 | 100 | 100 | 100 |
福利厚生 | 50 | 80 | 30 |
交際費 | 100 | 150 | 170 |
広告宣伝 | 70 | 100 | 50 |
修繕費 | 60 | 90 | 40 |
消耗品費 | 40 | 50 | 30 |
販管費計 | 1520 | 1670 | 1620 |
営業利益 | 480 | ▲670 | 1380 |
営業外費用 | |||
支払利息 | 100 | 200 | 80 |
当期利益 | 380 | ▲870 | 1300 |